アイデアスプーン 販路開拓・地域発信サポーター向けポータル

  1. アイデアスプーン
  2. 宮崎
  3. 宮崎県で進む青果のEC販売 商品とともに新しい価値観を届ける

宮崎県で進む青果のEC販売 商品とともに新しい価値観を届ける

2021年04月27日更新

新型コロナウイルスの蔓延による巣ごもり需要で急速に伸びたEC市場は、今後も堅調に拡大していくことが予想されます。こうした中、宮崎県では、生産者を支援する企業・自治体が、ECを活用することで、売上を拡大するとともに、新しい価値観・考え方を消費者に届けています。

PickUp記事:「都城の「VEGESTORE」が1周年 生産者と消費者の橋渡し目指す」(ひなた宮崎経済新聞2021.3.16

消費者と農家の新しい関係性を模索

(引用:VEGE STORE

宮崎県都城市に”VEGE STORE(ベジストア)”という野菜の直売を手がける「野菜屋」があるのをご存知でしょうか。「野菜屋」という、直売所でもなく八百屋でもない、生産者と消費者が対等な関係でつながるための橋渡しができる形態を選んだのは、VEGE STOREの代表である大村氏です。大村氏は市内の原木シイタケ農家の出身で、次代の担い手としてシイタケ栽培に携わる中で、生産者としての疑問や葛藤を抱き、消費者が「価格で選ぶ」ことから「価値で選ぶ」ための手助けを目指す中で、現在の「野菜屋」という形に落ち着いたのだそうです。

現在は、作り手から直接買える便利な時代となりましたが、そこには「作物を作る」以外にも多くの作業が負担になり、本来のはたけ時間が削られています。作り手は”作る”に専念し、売り手は”売る”に徹する。昔ながらの八百屋を大切にし、生産背景に想いを寄せて販売する。それがVEGE STOREの考える野菜屋とのことです。

VEGE STOREでは、実店舗での販売に加え、宮崎市などの近隣地域への出張販売やオンラインショップも開始しています。オンラインショップでは朝採れ野菜を直接集荷し、宮崎・大阪間などを最短1日から2日で配送します。

大村氏は、オンラインとリアルの掛け合わせで新しい形を南九州から全国へとその対象を広げ、「何を買うかより、誰から買うか」という社会を少しずつ広げていくことを構想しています。