2021年05月06日更新
今回は全国スーパーマーケット協会が主催する「行政・金融機関セミナー」内で行われた、
パネルディスカッションの対話内容を前半・後半に分けてお届け。
■株式会社良品計画 ソーシャルグッド事業部 ローカルグッド担当課長 高橋 哲 様
■合同会社WOULD 多田 朋和 様
■一般社団法人全国スーパーマーケット協会 アドバイザー 牛島 晃 様 (ファシリテーター)
※以下、敬称略
牛島)本日、地域と企業で具体的に動かれている事例として、高橋様、多田様にご講演をいただきました。これからもう少し深堀りをし、皆様のご質問等にもお答えする様な形で進行させていただければと思っております。
私も先般、シラハマ校舎、南房総へ行かせていただきました。JRやバス等で1時間半から2時間弱で行ける場所でございます。機会がないと中々行く事がなかったのですが、実際に行ってみて、多田さんにご案内をいただくと、実際この地域にどういう魅力があって、どういう人達がそこで取組みを行って現在があるのか、聞けば聞くほどその地域の魅力が非常にわかりやすく伝わりました。大変色々な発見もさせていただきました。それと、先ほどのお写真等にもありましたように里山・里海は素晴らしい景色でした。このエリアの中にこんなにも素晴らしい所あるのか、というのが率直な感想でございました。
当然良品計画様は、企業としても様々新しい事に取り組まれていますし、環境、もっと言えばSDGs等に早く着手をされた会社だと思います。なぜ高橋様達のような動きができるのか、ご説明をいただければと思います。よろしくお願いします。
高橋)私の話の中で伝えきれてない部分もあるのですが、「何故このような事をやるのか」といった話が重要なポイントになってくるかなと思います。私は実際、直接お店の店頭でお客様の対応をする事もあります。実は鴨川のお店での話が中心にあるのですが、以前と比べるとお客様は「物を大事にされる=物を買わなくなっている」時代へときております。小売業とすれば、非常に難しい時代になっています。WEB販売では色々なチャネルがありますが、その中にもヒントが隠されていていると感じます。例えば、普段からお店とお客様という視点以外で、「どうお客様と繋がっていけるか」を考えることが、非常に重要と我々は考えています。繋がりを深くしていく事で、お客様にご来店いただく頻度をどう高めていくかということをやっていると考えています。私どもの部署、ソーシャルグッド事業部は、そういった事を会社の中で下支えして、店舗の店長やスタッフへ伝えながら、実行していただく役割であるという風に思っております。
牛島)会社の方で重要視されている点はございますか。
高橋)そうですね。事業部ですので数字はもちろんですが、それ以上に店舗とどう連携しているかという事を重要視されている様な状況です。直接的に関わった施設、その他直接的に関わらない部分も含めてです。
牛島)鴨川市の無印良品様の店舗は、レストランが併設され、里山を見ながらこだわりの食材を使ったお料理が食べられ、すごくいい環境だと感じました。結果的にその店舗の販売促進に繋がれば、という様な話も伺っておりました。やはり出口を持ってらっしゃるという事が、非常に有効的な説得材料にもなるのかなと思いますが、どうでしょう。その地域、今の南房総の地域産品の六次化等で強みを作る、要するにモデル商品作りをこれから長く売れる商品を作っていく所での、取組みはどのように考えていらっしゃりますか。