2023年10月23日更新
PickUp記事:「神戸フォント」始動 障がい者とデザイナーによる共創プロジェクト(神戸経済新聞 2023.09.16)
デザイナー等との共創アートワークで、障害者が描いた絵や文字をフォント・パターンデータ化するとともに、その利用を促して障害者の経済的自立を支援する取り組み「神戸フォント」が開始されました。
本取り組みは株式会社PLAST(プラスト)によるもので、自身の絵や文字から生まれたフォント等の利用料により、障害のある人が収入を得られるようになるほか、共創するデザイナー・学生もまた、福祉の現場に関わったり、制作データを作品として経歴に加えられたりするなど、双方にとってメリットのあるプロジェクトとなることが期待されています。
同社では最終的に、神戸在住の障害者が描く絵や文字などのアートが、当たり前のように神戸市内に存在することを目標としているそうです。
渋谷から始まった同様の取り組み「シブヤフォント」を日本全国に広めようと、一般社団法人シブヤフォントが取り組んでいるソーシャルプロジェクトが、「ご当地フォント」であり、「神戸フォント」も「ご当地フォント」に参加しています。
現在、東京都・石川県・広島県・大分県など複数の地域で展開されている「ご当地フォント」ですが、そのさらなる拡大が期待されます。
デザインディレクション:福島 治
デザイン:ラデツキー リョウタ
コンセプト:磯村 歩、ライラ・カセム、十倉 亜紀子
今年の9月、絵や文字を通したデザイナーとの共創アートワークにより、障害者の経済的自立を促す取り組み「神戸フォント」について、株式会社PLAST(https://plast-project.jp/)は、その開始を発表しました。
具体的には、障害者が描く絵や文字をグラフィックデータ化して公開、企業が利用する際の使用料の一部を障害者自身に還元することで、
・障害者の新たな収入源および賃金の向上
・デザイナーや学生、企業、地域等とのつながりの強化
・地域社会における多様性等の啓発
など、障害者の経済的支援ならびに社会的つながりの強化や、多様性の啓発等に役立つことが期待されています。また、デザイナーや学生にとっても、
・福祉現場に関わるきっかけや学びの機会
・作品制作の機会
・デザイン経歴の充実化
などが得られ、障害者だけでなく、デザイナーや学生にとってもメリットのあるプロジェクトと言えるでしょう。さらに、デザインの利用を通じて、民間企業等もまた、雇用以外の方法で障害者の能力・才能を活用できます。