2023年11月21日更新
PickUp記事:美郷町が「ゼロカーボン農業」、営農型太陽光やスマート農機などで(日経BP総合研究所 新・公民連携最前線 PPPまちづくり 2023.10.02)
※「メガソーラービジネス」2023年9月24日付の記事より
2025年カーボンニュートラルの実現に向けて、今年の9月、島根県美郷町と日本総合研究所は、以下に関する覚書を締結しました。
・再生可能エネルギーと電動スマート農機を用いたゼロカーボン農業モデル
・上記モデルを核とした地域振興施策の研究
同町では、主要産業のひとつである農業分野における脱炭素化を進めるべく、農業分野で活用できるソーラーシェアリング設備(太陽光を用いて農地での農業生産と太陽光発電を同時に行う設備)や蓄電池等への補助金を設けるなど、農業の脱炭素化を推進する環境整備に取り組んでいます。
そして今回、生産過程における二酸化炭素排出量ネットゼロ(カーボンネットゼロ)を実現する農業モデルの構築および、同モデルで生産された「脱炭素農産物」のブランディング化などの地域振興施策に着手。
環境に配慮しながら収益性のある「魅力ある農業」モデルを確立して、新たな農業の担い手の呼び込みなどにつなげていく予定です。
加えて、地域の農地の維持・就農人材の育成に取り組む農業特化第三セクター、一般社団法人ファームサポート美郷との連携により、再生エネルギー電力を利用した電動農機具を、町内農業事業者に貸し出す「農機具シェアリング」体制の将来的な構築を図ります。
本取り組みによって、
・オール電化による脱炭素化農業の実現
・固定費低減および農産物ブランド化による収益性の向上
などが見込めるとともに、ソーラーシェアリングのような先進技術の積極的な導入・実証、それに伴う人材教育・育成により、若い世代の美郷町への就農促進が期待できるとのことです。
(引用:2023年9⽉美郷町産業振興課「美郷町の強みを活かした農業活性化プロジェクト『美郷ゼロカーボン農業モデル』の取り組みについて」P.12より 2.美郷町の強みを活かした農業活性化プロジェクト「④ 『美郷ゼロカーボン農業モデル』の全体像」)
2025年カーボンニュートラルの実現に向けて、今年の9月、再生可能エネルギーおよび電動スマート農機を用いたゼロカーボン農業モデルの構築ならびに、同モデルを核とした地域振興施策の研究に関する覚書を、島根県美郷町と日本総合研究所が締結しました。
今回の取り組みは、美郷町の強みを活かした農業活性化プロジェクト「美郷ゼロカーボン農業モデル」の一環です。(詳細については、2023年9⽉美郷町産業振興課「美郷町の強みを活かした農業活性化プロジェクト『美郷ゼロカーボン農業モデル』の取り組みについて」:https://gov.town.shimane-misato.lg.jp/files/original/20230926110603959e0e19029.pdf)
同町の主要産業のひとつである農業は現在、
・担い手の減少および高齢化
・耕作放棄地の増加
などの課題を抱えており、今後、農地の維持が難しくなる可能性が高い一方、若者の就農を促そうにも、他の事業の平均水準と比べて収益性が低いなど、同町での就農は魅力的とは言えない状況となっています。
そのため、地域農業の活性化を図るべく、次のような方向性と4つのコンセプトを設定し、その実現に向けたさまざまな施策を進めていくつもりです。