2019年09月24日更新
あなたは少子化社会対策白書の存在をご存知でしょうか?少子化対策基本法に基づき、先日内閣府によって第16回目となるものが公表されました。出生数は、地方創生の活性化、日本経済の成長、社会福祉の維持など、国家の継続性全ての面で関わってくるKPI(重要評価項目)であると言えます。それでは、なぜ日本は少子化になっているのでしょうか?その前提として、なぜ生涯未婚率が高まっているのでしょうか?若者が結婚に踏み出せないハードルとは?その課題を解決するために行政が始めた新たな取り組みとはー。
PickUp記事:「令和元年版 少子化社会対策白書 全体版」(西日本新聞2019.06.01)
我が国の総人口及び人口構造の推移と見通し
日本の合計特殊出生率の推移
(引用:少子化社会対策白書)
人口減少に関する話題が尽きない昨今ですが、先日政府から最新の少子化社会対策白書が公表されました。当白書によれば、我が国の人口は2018年で1億2,644万人となっており、年少人口(0~14歳)、生産年齢人口(15~64歳)、高齢者人口(65歳以上)は、それぞれ 1,542万人(12.2%)、7,545万人(59.7%)、3,558万人(28.1%)となっています(※カッコ内はそれぞれの割合)。
合計特殊出生率は、第1次ベビーブーム期には 4.3を超えていましたが、1950年以降急激に低下し、1989年にはそれまで最低であった1966年(丙午:ひのえうま)の1.58を下回る1.57を記録しました(「1.57ショック」と呼ばれています)。さらに、2005年には過去最低の1.26まで落ち込みましたが、2017年は1.43となっており、わずかだが持ち直してきています。当白書では、現状及び白書仮定の合計特殊出生率で推移すれば、日本の人口は2053年には1億人を割り込むと推定しています。
出生率低下の背景には、子供の養育コストの増大、結婚・出産に対する価値観の変化、避妊の普及等があったと指摘されています。