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発想の転換で小規模な変化を増やす。第一次産業に「プチ・マーケットイン」の発想を

2020年02月17日更新

日本における農産物の輸出量は、輸入量と比較すると著しく少なく、相対的に世界トップクラスの純輸入国となっています。 国市場では外国産農産物との競合が強まり、農産物の消費は飽和状態だと言えるでしょう。現代において、どのような取り組みが必要になるのでしょうか。

 

農産物の貿易収支は大赤字

 食料自給率向上の必要性が叫ばれてから久しいですが、農産物の輸出入構造は変化がないばかりか輸出入額の差は広がる一方で、特定の国に大きく依存している状況が続いています。

出典:農林水産省

 

グラフは日本の食料輸出入額を表しています。ここからも見て取れるように、農産物の輸入額は年々大幅に増加しています。

 

 また、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)によってさらなる影響があることも懸念されています。政府は輸出先国の関税撤廃により、いわゆる「攻めの農業」と言われるように、質の良い日本の農林水産物の輸出拡大に繋がると唱えています。

 

 一方で国内の生産者にとっての見方は異なります。関税が撤廃されるのは輸出の際に限らず、農林水産物を外国から輸入する際にも多くの品目で関税をかけられなくなるのです。価格が安い他国の農産物の大量輸入に繋がると、当然日本の農業にとっては大打撃です。

 

 ただでさえ、後継者不足や高齢化など、多くの課題を抱える農業従事者、また食品を取り扱う事業者にとって、今すべき取り組みとして何が挙げられるでしょうか。