2020年04月27日更新
そばの作付面積・生産量ともに全国一を誇る日本屈指のそばの産地「幌加内町」。幌加内そばのブランドを守るために、そば農家であり、全麺協の段位認定で素人そば打ち5段の「そば打ち名人」でもある坂本氏は、そばの生産から麺の商品化、販売までを行う6次産業化に町内で初めて取り組むことを発表しました。
(引用:北海道新聞)
北海道幌加内町は、そばの作付面積・生産量ともに全国一を誇る日本屈指のそばの産地。「キタワセそば」「ぼたん蕎麦」「韃靼そば」など様々なそば栽培が行われ、そばの国内生産量の約4割を占める北海道のなかでも、幌加内町は年間を通じて湿度が低くそば産地には最適とされています。
幌加内町でのそばの栽培は、1970年代に米の減反政策が始まり、米の代替作物としてそばの作付けが本格的に行われるようになったことがきっかけです。幌加内町の冷涼な気候、昼夜の寒暖の差、日中の気温上昇を穏やかにする朝霧などの自然条件がそば栽培に適していたこと等から作付面積が増え、1980年に日本一になりました。今では、作付面積が3,200ヘクタール、生産量も2,900トンを超えるほどになりました。これは全国の収穫量の約7%にあたり、幌加内産のそばの出来によって値段が決まることから、国産そばのプライスリーダーとなっています。生産農家数は136戸で、1戸当たり作付面積は約24haです。
このように今ではそばの生産をリードする幌加内町ですが、幌加内産であることを認識されないまま消費されていることが課題となってきました。そこで、官民一体で生産方法にもこだわり安心・安全性を高めてブランドを強化し、名実ともに日本一のそば産地を目指して、1994年に、町ときたそらち農協、幌加内町商工会が設立した第三セクターである「ほろかない振興公社」を設立。そばの実を製粉、製麺し、全国に出荷してきました。また、「幌加内そば」は、地域団体商標の登録を行うなど、日本一のそばの里として、加工品づくりにも力を入れています。
こうした取り組みをさらに加速させる動きとして、2020年3月、地元のそば農家でもある坂本氏が、幌加内だからできることを追求し、幌加内そばのブランドを守るために、生産から麺の商品化、販売までを行う6次産業化に町内で初めて取り組むことを発表しました。