2020年03月16日更新
2020年度から、小学校でコンピュータの「プログラミング教育」が必修化されます。しかし、多くの教員が、プログラミング教育に初めてたずさわるため、準備を進める教育現場からは「手探り状態」といった声が。必修化直前を控えた状況と、各自治体はどのような対応をしているのでしょうか−。
PickUp記事:「教員が指導しやすい教材を活かしプログラミング教育を円滑に進める」(自治体通信オンライン)
(引用:相模原市のプログラミング教育の取組)
コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に付けることは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くとしても、極めて重要なこととなっています。そこで政府は、2020年度から小学校プログラミング教育を必修とすることを決めました。
文部科学省は、前年である2019年度中に、各学校において最低限必要と考えられる指導体制の基礎が整えられているかなど、市町村教育委員会における準備状況・予定について把握するための調査を実施し、2020年1月9日に公開。小学校プログラミング教育の実施に向けて、約93%の教育委員会が2019年度末までに各校に1人以上、教員に実践的な研修を実施したり、教員が授業の実践や模擬授業を実施済み・実施予定と回答しており、準備が整いつつあることが伺えます。
一方で、都道府県ごとの集計値を比較すると、最高100%、最低は約74%であり、都道府県間でばらつきが見られ、地域によって進捗に差があるのが実態のようです。こうした状況に対し、最低限必要と考えられる指導体制の基礎が整っていない自治体等へのセミナー開催や教員研修用教材の提供の実施といった更なるサポートが必要とされています。
(引用:文部科学省 市町村教育委員会における小学校プログラミング教育に関する取組状況等調査)